フルートを選ぶ際に、重さは重要なポイントです。
フルートの重さの平均はどのくらいかご存じですか?材質やメーカーによって重さは大きく異なり、演奏のしやすさや音色に影響を与えます。
たとえば、ヤマハのフルートの重さは初心者向けモデルで約420g、上級者向けモデルで約450gと幅があります。
また、プロ奏者に人気のあるムラマツのフルートの重さは、モデルごとに異なり、特に高級モデルでは500g以上になることも。
この記事では、フルートの材料による違いはもちろん、それぞれの重さがどのように影響するかについて詳しく解説していきます。
- フルートの重さの平均と、材質による違い
- ヤマハやムラマツなどメーカーごとのフルートの重さの違い
- フルートの材質が重さと音色にどのように影響するか
- 演奏時にフルートの重さが与える負担や選び方のポイント
フルートの重さとその平均について
フルートの重さの平均は?
フルートの重さは、材質やモデルによって異なりますが、一般的には400g〜500gが平均とされています。
この重さは、長時間演奏する際の負担に大きく関わります。
フルートの重さが異なる理由の一つは、使用されている材質です。
例えば、洋銀製のフルートは比較的軽いのに対し、金やプラチナを使用したフルートは重くなりがちです。
また、フルートには「C足部管」と「H足部管」の2種類がありますが、H足部管は長くなる分、さらに重くなるため、全体の重さが増加します。
以下に、一般的なフルートの材質ごとの重さの目安をまとめてみました。
材質 | 平均重さ |
---|---|
洋銀 | 約400g |
総銀(スターリングシルバー) | 約440g |
14金 | 約500g |
18金 | 約520g |
プラチナ | 約540g |
フルートを選ぶ際には、材質による音の違いだけでなく、重さも考慮することが大切です。
重すぎるフルートは、長時間演奏すると腕に負担がかかる可能性があるため、特に初心者は軽めのモデルを選ぶとよいでしょう。
ヤマハのフルートの重さは?
ヤマハのフルートは、多様なモデルと材質が揃っており、その重さも幅広いです。
ヤマハのフルートの平均的な重さは、400g〜450gですが、使用される材質やオプションによって重さが変わります。
例えば、ヤマハの初心者向けモデルである「YFL-221」は洋銀製で、重さは約420gです。
一方で、上級者向けの総銀製モデル「YFL-411」になると、重さは約450gに達します。
さらに、高級モデルのYFL-871は総銀製で、オプションも多く、重さは約446gです。
下記に、ヤマハの代表的なフルートの重さをまとめました。
モデル名 | 材質 | 重さ |
---|---|---|
YFL-221 | 洋銀 | 約420g |
YFL-311 | 頭部管銀 | 約405g |
YFL-411 | 総銀 | 約450g |
YFL-871 | 総銀 | 約446g |
ヤマハのフルートは、信頼性と音質のバランスが良いため、多くの初心者や上級者に支持されています。
軽量モデルを選ぶことで、初心者でも負担を感じずに演奏が続けられるでしょう。
ムラマツのフルートの重さは?
ムラマツのフルートは、モデルや材質によって重さに大きな違いがあります。
一般的には400g~500gの範囲内に収まりますが、高級モデルになるとさらに重くなることもあります。
例えば、ムラマツのEXモデル(頭部管が銀製、胴部管は洋銀)は約415gと比較的軽量です。一方、SRモデルは全てが総銀製で、450g以上の重さになります。
さらに、18金製やプラチナメッキなどを使用した特注モデルは、500g以上になることもあり、演奏者にはより多くのパワーが必要です。
以下に代表的なムラマツのフルートの重さをまとめました。
モデル名 | 材質 | 重さ |
---|---|---|
EXモデル | 頭部管銀、胴部管洋銀 | 約415g |
ADモデル | 総銀 | 約428g |
SRモデル | 総銀 | 約450g |
18Kモデル | 18金、メカニズム銀 | 約525g |
ムラマツのフルートはプロ奏者にも愛される音質の良さと重厚感を持っています。
ただし、重いフルートは長時間の演奏に負担がかかるため、初心者や体力に自信がない方は、軽量モデルを選ぶと良いでしょう。
フルートの材料による違いは?
フルートの材質は、音色や重さに大きな影響を与えます。
材質ごとに特有の特徴があり、奏者の好みに合わせて選ぶことが大切です。
一般的なフルートの材質には、洋銀、総銀、金、プラチナ、木などがあります。
例えば、洋銀製のフルートは初心者向けで、比較的軽く約400gです。
価格が手頃で扱いやすいため、吹奏楽などでもよく使われます。
一方、総銀製のフルートは音に深みがあり、中級者以上の方に人気がありますが、約450g前後でやや重くなります。
さらに、金製フルートは音がしっとりとし、ダイナミックな演奏に向いていますが、18金製は約500g以上と非常に重くなり、プロ奏者向けです。
プラチナ製のフルートは、他の材質よりもさらに重く、540g以上になることもあります。
プラチナは強くはっきりした音が出るため、特別な演奏スタイルに適しています。
以下に、フルートの材質による違いをまとめました。
材質 | 特徴 | 平均重さ |
---|---|---|
洋銀 | 軽くて扱いやすい | 約400g |
総銀 | 音に深みがある | 約450g |
14金 | 柔らかい音色 | 約500g |
18金 | ダイナミックで重厚感 | 約520g |
プラチナ | 音が強く華やか | 約540g以上 |
木 | 暖かみのある音色 | 約500g |
フルートの材質選びは、音質と重さのバランスを考慮することが大切です。
特に初心者は軽量なモデルを選び、慣れてきたら自分の演奏スタイルに合った材質にアップグレードするのが理想です。
フルートの重さに影響を与える要素
フルートの重さとキイの割合について
フルートの重さは、管体だけでなくキイの重量も大きく影響します。
一般的に、フルート全体の約40%~50%はキイが占めると言われています。
このキイの重さが、吹き心地や操作性に大きな違いをもたらすため、フルートを選ぶ際には無視できない要素です。
例えば、ムラマツやパウエルなどの高級モデルでは、キイの重量は管体の約43%~50%を占めることが多いです。
これに対し、軽量モデルや初心者向けのフルートでは、キイの重量割合が少し低くなる傾向があります。
キイが重いと、吹奏感が安定しやすくなる一方で、操作が重く感じることもあります。
以下に、フルートの総重量に対するキイの割合をまとめました。
メーカー | モデル名 | フルート全体の重さ | キイの重さ | キイの割合 |
---|---|---|---|---|
パウエル | ボストン2100 | 421.2g | 181.5g | 約43.1% |
ムラマツ | SR | 486.6g | 228.1g | 約46.9% |
ムラマツ | EX-Ⅲ | 408.7g | 183.1g | 約44.8% |
キイの重さが大きいほど、操作に力が必要になる場合がありますが、その分、安定した音質が得られることが多いです。
初心者は軽めのキイを持つフルートを選ぶと、操作がしやすくなり、演奏の負担が軽減されます。
プラチナ製フルートの重さと特徴
プラチナ製フルートは、フルートの中でも特に重い部類に属します。
プラチナは金よりも比重が大きいため、フルートの重量も自然と増します。
一般的に、プラチナ製フルートは500g~540g以上あり、重さによって演奏の際の手応えが増す一方で、吹奏感には独特の力強さがあります。
プラチナ製フルートの最大の特徴は、その華やかで強い音色です。
大きなホールやオーケストラなど、広い空間でも音が遠くまで響くため、プロの演奏者に好まれることが多いです。
しかし、重さが原因で長時間の演奏には体力が必要とされ、初心者には向いていない場合があります。
以下に、プラチナ製フルートと他の材質との重さの比較を示します。
材質 | 平均重さ | 特徴 |
---|---|---|
洋銀 | 約400g | 軽くて扱いやすい |
総銀 | 約450g | 音に深みがあり、中級者向け |
18金 | 約520g | 重厚でしっとりとした音色 |
プラチナ | 約540g以上 | 音が強く、広い空間に響きやすい |
プラチナ製フルートは、重さに耐えられる体力と、力強い演奏スタイルを持つ演奏者に最適です。
その一方で、購入時には高額になることが多いため、購入を検討する際にはコストとメリットを慎重に考える必要があります。
木製フルートの重さと音色の関係
木製フルートは、他の材質に比べて約500g前後と重い傾向があります。
木材として使用されるのは主に「グラナディラ」という硬くて重い木材で、フルート全体の重量を増加させますが、その重さが独特の音色に繋がっています。
木製フルートの最大の特徴は、暖かみのある柔らかい音色です。
金属製のフルートに比べて、音が丸く優しい印象を与えるため、バロック音楽や古典的な曲を演奏する際に特に好まれます。
音量は金属製フルートに比べて小さいですが、その分繊細な表現が可能です。
ただし、木製フルートは、湿度や温度の影響を受けやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。
また、演奏者によっては、金属製に比べて息を多く必要と感じることもあります。
特徴 | 重さ | 音色の特徴 |
---|---|---|
木製フルート | 約500g | 暖かく、柔らかい音色 |
金属製フルート | 約400g~500g | 明るく、クリアな音色 |
木製フルートを選ぶ際は、その繊細で美しい音色が魅力ですが、手入れや保管に注意が必要です。
演奏の場面や楽曲によって、金属製フルートと使い分けるのが理想的です。