吹奏楽コンクールの課題曲【2026年版】が発表され、全国の吹奏楽関係者の間で早くも注目が集まっています。
今年は公募作品と委嘱作品の計4曲が選ばれ、作曲家の顔ぶれや曲の個性にも大きな話題が広がっています。
この記事では、全4曲の課題曲情報をわかりやすく紹介するとともに、「音源・楽譜に関して」の最新情報や、少人数編成にも対応しやすくなった「課題曲演奏の注意事項」についても丁寧に解説します。
また、「著作権管理する楽曲の編曲・SNS投稿について」気をつけたいポイントも、初めての方にも理解しやすい形でまとめています。
吹奏楽コンクールに向けた選曲や準備に役立つ情報を、ひとつの記事にぎゅっと詰め込みました。
2026年の演奏に向けて、確かな一歩を踏み出すための参考にしてみてください。
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課題曲2026年の全4曲と作曲者がわかる
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音源や楽譜の発売時期がわかる
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課題曲の演奏ルールが理解できる
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編曲やSNS投稿の注意点がわかる
吹奏楽コンクールの課題曲【2026】の概要
出典:楽器お役立ちガイド(AIによるイメージ画像)2026年度の課題曲一覧と作曲者
出典:楽器お役立ちガイド(AIによるイメージ画像)まず、2026年度の吹奏楽コンクール課題曲は全部で4曲です。
今回は例年と同じく、公募作品(朝日作曲賞)から2曲、委嘱作品から2曲が選ばれました。
これがその一覧です。
| 課題曲名 | 作曲者 | 備考 |
|---|---|---|
| 夕映えの丘 | 森山 至貴 | 第35回朝日作曲賞 受賞作品 |
| あつまれ おもちゃのマルチャ! | 伊藤 士恩 | 第35回朝日作曲賞 入選作品(2年連続選出) |
| 管楽器のためのフィナーレ | 伊藤 康英 | 全日本吹奏楽連盟 委嘱作品 |
| ザ・ガーズ | 星出 尚志 | 全日本吹奏楽連盟 委嘱作品 |
このように見ると、若手とベテランがうまくバランスよく起用されている印象ですね。
特に注目なのは、《夕映えの丘》の森山至貴さん。実はこの方、社会学者でもあり、早稲田大学の教授なんです。
「音楽家なの?学者なの?」と驚くかもしれませんが、合唱分野でも実績を持ち、合唱・吹奏楽の両分野で課題曲に選ばれるという異例の経歴の持ち主です。
一方で、《管楽器のためのフィナーレ》や《ザ・ガーズ》は、吹奏楽界の重鎮が手がけた安心の委嘱作品。
どちらも技巧性や音楽的完成度が期待されている作品です。
今年の課題曲は、表現の幅・編成の工夫・選曲の楽しさといった意味でも、これまでにない多様性を感じさせるラインナップになっています。
伊藤士恩さんの2年連続課題曲選出
なんと、2年連続で朝日作曲賞に入選しました。拙作は2026年度の課題曲となります。
吹奏楽を通じて出会った皆様とのご縁が、来年度も続いていくことを何より嬉しく思います。
審査でお世話になった皆様に、心より感謝申し上げます。
出版まで責任をもって努めてまいります。
https://t.co/xxwyKDDPi4— 伊藤 士恩 Shion Ito (@Shion_memories) June 13, 2025
実はこの2026年度の課題曲でもう一つ注目したいのが、伊藤士恩(いとう しおん)さんの2年連続選出という快挙。
昨年(2025年度)の課題曲Ⅲ「マーチ『メモリーズ・リフレイン』」に続き、今回の『あつまれ おもちゃのマルチャ!』でも朝日作曲賞に入選し、2年連続で課題曲に選ばれました。
正直、これは近年ではかなり珍しいケースなんです。
なぜなら、朝日作曲賞は全国から毎年数百曲以上が応募される狭き門。
そんな中で2年続けて選ばれるなんて、才能が認められている証拠ですよね。
ちなみに伊藤さんは、現在、愛知教育大学の教職大学院に在籍中の学生。
若手の作曲家として業界でも注目されていて、「学生のうちに2曲も課題曲に選ばれたなんてすごすぎる…!」と、驚きの声も多いです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作曲者名 | 伊藤 士恩(しおん) |
| 所属 | 愛知教育大学教職大学院 |
| 出身地 | 愛知県刈谷市 |
| 過去の課題曲 | 2025年度「マーチ『メモリーズ・リフレイン』」 |
| 今回の作品 | 2026年度「あつまれ おもちゃのマルチャ!」 |
タイトルだけを見ると、「なんだか可愛い感じ?」と思うかもしれませんが、それこそがポイント。
幅広い年齢層のバンドにも親しみやすく、演奏する側も楽しくなるような工夫がされているんです。
ただし、親しみやすさ=簡単ではありません。表現の幅や音色の変化をどう出すかが試される作品だとも言われています。
このように、伊藤さんの活躍は、これから吹奏楽を志す若い世代にとってもとても励みになるニュースですね。
朝日作曲賞受賞作「夕映えの丘」
「夕映えの丘」は、2026年度の課題曲の中でも特に注目されている1曲です。
この作品は、第35回朝日作曲賞を受賞した森山至貴(もりやま のりたか)さんによって作曲されました。
作曲家の経歴がとにかくユニークで、森山さんはなんと早稲田大学の教授であり、社会学者としても活躍している方。
音楽と学問の両立って、ちょっとかっこいいですよね。私ならパンクしてしまいそうです…。
森山さんはもともと合唱分野で実績を積んでいて、過去には第22回朝日作曲賞(合唱部門)も受賞済み。
つまり、「合唱と吹奏楽、どちらの課題曲にも選ばれた」という珍しい快挙を成し遂げています。
作品タイトルの《夕映えの丘》からは、情景描写が重視されていることが伝わってきます。
まるで、夕暮れの中で心が動く瞬間を描いているような…そんな想像がふくらむ曲です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 曲名 | 夕映えの丘 |
| 作曲者 | 森山至貴(早稲田大学 教授) |
| 賞 | 第35回朝日作曲賞 受賞作品 |
| 特徴 | 合唱と吹奏楽の両分野で受賞歴あり/情景描写に優れる作品 |
ちなみに、「社会学の研究をしている人が、吹奏楽の課題曲も作るなんて…」と最初は少し意外でした。
でも、森山さんが専門とするクィア・スタディーズと音楽の関係性にも、今後注目が集まりそうです。
演奏する側としては、曲の背景を少しでも知っていると、表現に深みが出てきます。
そう思うと、ただの課題曲以上に意味のある作品に感じられますね。
委嘱作品「管楽器のためのフィナーレ」と「ザ・ガーズ」
2026年度の課題曲では、委嘱作品として2つの楽曲が登場します。
それが、伊藤康英さん作曲の《管楽器のためのフィナーレ》と、星出尚志さん作曲の《ザ・ガーズ》です。
どちらの作曲家も、吹奏楽経験者なら一度は名前を聞いたことがあるはず。それくらい信頼と実績のある方たちなんです。
まず、《管楽器のためのフィナーレ》を手がけた伊藤康英さんは、あの名作「ぐるりよざ」などを作った作曲家。
技巧的な要素やアンサンブルの魅力を引き出すのが上手な方です。
また、タイトルからして「フィナーレ」とあるので、終曲らしい壮大さやまとめ上げる力強さを感じさせる楽曲になっていそうです。
一方、《ザ・ガーズ》の星出尚志さんは、「ニュー・サウンズ・イン・ブラス」シリーズなどで知られるポップスアレンジの名手。
今回の作品は委嘱作ということで、行進曲やマーチ的なスタイルに現代的なセンスが加わるのでは?と期待されています。
| 曲名 | 作曲者 | 特徴 |
|---|---|---|
| 管楽器のためのフィナーレ | 伊藤康英 | 壮大な構成、管楽器の魅力を引き出す技巧派 |
| ザ・ガーズ | 星出尚志 | 軍楽風のマーチ?ポップな要素に期待 |
正直なところ、現時点ではスコアや音源はまだ公開されていないので、細かい分析はできません。
ですが、「この作曲家ならきっと面白い作品になるだろう」という安心感があります。
演奏の難易度や雰囲気が分かるのは、2026年2月末の楽譜やCDの発売以降になりそうですね。
早めにチェックして、部のカラーに合う1曲を探しておくのがおすすめです。
課題曲に委嘱作品が2曲含まれるという流れは、今後も続いていく可能性があります。
だからこそ、作曲家の個性や得意な音楽スタイルを知っておくことは、曲選びのヒントになりますよ。
吹奏楽コンクールの課題曲【2026】に関する実用情報
出典:楽器お役立ちガイド(AIによるイメージ画像)音源・楽譜に関しての最新情報
まず、2026年度の課題曲の楽譜・CD・DVDは、2026年2月末に発売予定です。
毎年この時期に発表されるのですが、意外と「もう発売されてると思ってた!」という声もあるので、時期はしっかりチェックしておきたいところです。
現段階(2025年8月時点)では、どの楽曲の音源も未公開です。
参考演奏が聴けるようになるのは、例年通りであれば年明け以降。
YouTubeや公式の特設サイトなどで視聴できるようになる見込みです。
また、演奏解説やDVD教材なども例年通りセットで販売されるので、初見の譜読みが苦手なバンドにも安心の内容になりそうです。
発売・配信に関する情報(2026年度課題曲)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 楽譜・CD・DVDの発売時期 | 2026年2月末 予定 |
| 参考演奏音源の公開 | 年明け以降に順次公開(YouTubeなど) |
| 解説付き教材 | 例年、DVDや冊子で提供あり |
| 課題曲の演奏順 | 未定(今後発表予定) |
ちなみに、楽譜が届くまでは曲選びに悩むこともあるかもしれません。
でも、タイトルや作曲家の傾向からある程度イメージできるようになると、選曲会議でも「うちのバンドに合いそうだね」と具体的に話し合えるようになります。
なお、CD音源や演奏動画を無断でSNSなどに投稿するのは著作権違反になります。
公式のガイドラインにも明記されているので、部内や保護者向けの共有でも注意が必要です。
課題曲演奏の注意事項まとめ
出典:楽器お役立ちガイド(AIによるイメージ画像)2026年度の課題曲演奏では、少人数バンドへの配慮が強化されています。
以前に比べて、演奏上の制限が少し緩和されたという印象です。
例えば、「本来のパートが足りない場合は、同じスコア内に書かれている楽器で代用してOK」というルール。
これ、2023年度から変更された内容なんです。私も最初に知ったとき、「えっ、今まではだめだったの?」と驚きました。
2026年度の課題曲演奏に関する注意点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 少人数バンドへの配慮 | パート不足時は代替演奏OK(スコア内の楽器で対応可能) |
| 楽器の代替例 | トランペット → コルネット、ホルン → メロフォン など |
| Solo/1 playerの指示 | 複数人で分けて練習はOK。ただし演奏時は必ず1人で |
| オプションパートについて | 指定楽器がなければ代替可。ただし一部分のみの演奏は不可 |
また、打楽器の人数が足りない場合に、ドラムセットなどでまとめて演奏することも認められています。
例えば、1人でスネア・バスドラ・シンバルを同時にこなすマルチパーカッション的な対応もOKです。
ここで注意したいのが、「スコアに記載されたすべてのパートが揃っている団体は、必ずスコア通りの楽器で演奏する」という原則。
つまり、揃ってるのに勝手に楽器を変えるのはNGなんです。
自由にやっていい部分と、守らなければいけない部分の線引きが重要になりますね。
特に中高生バンドでは、人数の変動があると思うので、顧問の先生や指導者の方と一緒に、演奏編成を丁寧に確認しておくことをおすすめします。
そしてもう一つ、「楽譜に書いてある小音符(マメ譜)」についても、指定楽器がいない場合は代替演奏が可能です。
これ、地味だけどすごくありがたい変更ですよね。
この柔軟さのおかげで、どんな規模のバンドでも無理なく課題曲に取り組めるようになりました。
音楽って本来、そういうふうに開かれていてほしいものだなぁ…と、少ししみじみ感じてしまいます。
著作権管理する楽曲(課題曲)の編曲・SNS投稿について
出典:楽器お役立ちガイド(AIによるイメージ画像)まず最初にお伝えしたいのは、全日本吹奏楽連盟が著作権を管理している課題曲は、勝手に編曲したりSNSへ投稿したりすることができません。
…というと少しこわく感じるかもしれませんが、基本的なマナーとして知っておくだけで十分です。
演奏する側が注意すべきことを、ざっくりまとめると次のようになります。
著作権に関する注意点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 編曲について | 特別な事情がない限り禁止(事前許可が必要) |
| 無断での音源投稿 | YouTube・SNS等への投稿は禁止 |
| 許可を得た演奏の投稿 | 各団体の判断で可能。ただし演奏者の肖像権には要注意 |
| 「特別な事情」とは? | 教育・福祉・地域貢献など社会的意義がある場合 |
たとえば、「〇〇風アレンジにしてみた!」と動画を投稿するのは、著作権的にはアウト。
また、たとえ演奏会の録音であっても、許可なしにYouTubeへアップするのはNGです。
ここでよくある誤解が「うちの演奏なら大丈夫でしょ?」という自己判断。でも、それが一番危ないんです…。
投稿前には、必ず楽譜の利用規約や全日本吹奏楽連盟の公式サイトを確認することが大切です。
一方で、ちゃんと手続きをふめば、許可を得て演奏動画を投稿することは可能。
その場合も、未成年の演奏者が映っている場合は保護者の同意が必要になります。
音楽を広めたい気持ちは大切ですが、作曲者や関係者の権利を守ることも、演奏者の責任のひとつなんですよね。
ちょっと堅い話ですが、これを知っているかどうかで、バンドの信頼度も変わってくる気がします。
今後の公募スケジュールと展望
ここでは、次回(第36回)の朝日作曲賞の公募スケジュールと、今後の流れについてご紹介します。
実はスケジュールが変更されたこと、知っていましたか?(私は最初スルーしてました…ちょっと焦りました)
これから応募を考えている方や、課題曲の成り立ちに興味がある方は、ぜひ確認しておいてください。
朝日作曲賞(第36回) 公募スケジュールの変更点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 募集要項の公開時期 | 従来:12月 → 今後:9月末 に早まります |
| 応募の締切時期 | 従来:3月初旬 → 今後:1月中旬 に変更 |
| それ以降の流れ | 従来通り(審査~結果発表~翌年の課題曲に選出) |
こうしてみると、「あれ?意外と早いんだな」と感じるかもしれません。
締切が1月中旬になると、年末年始にバタバタする可能性があるので、応募を考えている方は早めの準備がおすすめです。
このスケジュール変更の背景には、今後の課題曲制作において、より早い段階から選考・編曲・参考演奏の準備を進める意図があるのだと思われます。
そしてもうひとつ。最近では、委嘱作品が2曲含まれるスタイルが定着しつつあります。
2026年度もそうでしたが、今後は「朝日作曲賞で1〜2曲+委嘱作品2曲」という構成がスタンダードになるかもしれません。
もちろん、公募作品にもフレッシュな魅力があって、学生作曲家の台頭も続いています。
なので、吹奏楽界としては今後さらに「多様なスタイル」「幅広い世代の作曲家」が活躍する時代になりそうですね。
それって、演奏する私たちにとっても選ぶ楽しさ・表現の幅が広がるということ。
未来の課題曲がどんな曲になるのか、楽しみが尽きません。
吹奏楽コンクールの課題曲【2026】に関する重要ポイントまとめ
吹奏楽コンクールの課題曲の2026年度は、作曲者の顔ぶれから選考背景、演奏時のルールまで例年以上に注目すべき内容が多く含まれています。
ここでは記事全体の内容をわかりやすく整理した総まとめとして、初めて情報を集める方にも役立つポイントを15項目に絞ってご紹介します。
選曲に迷っている指導者の方や、課題曲の傾向を把握したいプレイヤーの方は、ぜひ参考にしてみてください。
課題曲の本質を押さえておくことで、演奏の準備や表現の方向性もよりクリアになります。
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2026年度の課題曲は全4曲で、公募2曲と委嘱2曲が選出されている
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公募作品は朝日作曲賞の受賞作・入選作から選ばれている
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森山至貴作曲「夕映えの丘」は第35回朝日作曲賞の受賞作品
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「夕映えの丘」は情景描写に優れた構成で、演奏表現の幅が求められる
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森山至貴は社会学者でもあり、合唱と吹奏楽両分野で課題曲に選出された経歴を持つ
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伊藤士恩作曲「あつまれ おもちゃのマルチャ!」は2年連続の課題曲選出となった
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伊藤士恩は愛知教育大学教職大学院在籍の学生作曲家で注目を集めている
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「あつまれ おもちゃのマルチャ!」は親しみやすくも表現力が問われる作品
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委嘱作品「管楽器のためのフィナーレ」は伊藤康英が作曲し、技巧的な展開が期待されている
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委嘱作品「ザ・ガーズ」は星出尚志が作曲し、現代的なマーチ風楽曲として注目されている
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楽譜・CD・DVDの発売は2026年2月末を予定しており、音源は年明け以降に公開される見込み
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課題曲演奏では少人数バンドに配慮した柔軟な演奏ルールが適用されている
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スコア通りの演奏が原則だが、人数不足の場合はスコア内の他楽器での代替が認められている
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全日本吹奏楽連盟が著作権管理する課題曲は無断編曲やSNS投稿が禁止されている
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朝日作曲賞の公募スケジュールは次回から前倒しされ、9月末公開・1月中旬締切に変更された


